岩手医科大学[医学部・医学科]2002〜3年度
   英語入試問題傾向及び分析

                                                                      文責:柳沼 清

最近はこのページに直接アクセス頂く頻度が非常に高く
なっております。拙宅では岩手医科大学医学部医学科
の過去問題も含めて、主要な私立医学部医学科の過去
問題を整理してあり、英語、数学を中心にいつでも生徒
さんに当該部分を演習用として提供できる状態にありま
す。詳細はお問い合わせ下さい。


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全体的な傾向

 @ 両年度共に5題ずつであり、近年其の傾向を踏襲している。こ
  の傾向は04年以降も変わっていない。

 A 問題の量はそれ程多くないが、回答時間が60分と短く、長文
  (=中文?)問題のとこ  ろでちょっと考えてしま
うと「時
  間切れ」という可能性も出て来るので、時間配分には注意を
  要する。

 B 文法問題及び英作文は、基本的内容を抑えておけば必ず得点で
  きる分野であり、ここで殆ど正解する事が望ま
しい。

出題分野別傾向

 @ 英作文:各年度2題ずつであり、極めて基本的な問題であるが、
  どれも重要なイディオム的表現或いは文法
事項の確認を求める
  問題である。

   03年度:1. 重要な役割を果たす   2. 退院する、2週間後に

  02年度:1. Vすること慣れている   2. 〜に関する、ほとんど〜ない

 A 英文法:両年度共、選択問題が10題、整序問題が3題となって
  いる。問題は比較的平易であるが、全分野か
ら満遍なく出題されて
  おり、普段の基本的な反復練習の成果が試される問題となってい
  る。

 ・毎年、仮定法に関する問題は、必ず12題出題されている。

 ・両年度共に、3題の整序問題の中で、1題が完了形(現在完了及び
  未来完了)の問題となっている。

 ・諺やイディオムに関する問題も基本的であり、他大学の問題に見ら
  れるような難問は無い。
02年度の選択問題

  の一つである “The proof of the pudding is in the              .” も、喩え
  この諺を知らなくても、意味関係
でほぼ判断が付く問題である。

 B 中文問題:各年度2題ずつ出題されており、下線部和訳を含め、語
  彙的にも構文的にも驚異的に難しい英文は
出題されないものの、
  岩手医科大学の中文の特色である、「穴埋め」の割合が非常に多
  い。統計的には総語彙数
に対する空欄語彙数の割合は67パーセ
  ントから
9パーセント近くに上り、英文そのものはそれ程難度の高
  い
英文ではなくても、この空欄の割合の多さが英文を読み難くし
  ている。しかしながら、当然、回答に至る鍵は
文中に存在してお
  り、英文を読んで行く時にこの鍵を見落とさないような注意が必要
  であろう。

  03年度:sickness or disease, to restore or to           health, Nature's
          succeeds or            

      The process of learning an art can be (       ) conveniently into
          two parts: one, the mastery of the 

                theory; the other, the mastery of the (       ).  等。

  02年度:The environment, rigorously shaping and (       ) the life it
          supported, contained elements that were

                hostile as well (    ) supporting.  等。

 ・02年のの問題は、ベートーベンの音楽に焦点を当て、ハイドンや
  モーツアルトの音楽の流れと比較対照しな
がらベートーベンの曲趣
  を論説すると言う英文であり、普段クラシックを好んで聞いている
  出題者の趣向が顕
著であるが、これを除いては、同義表現或いは反     
  意表現と言った
parallel な表現の一方を空欄にするという出題手法
  が色濃く伺われる。

 ・接続詞的要素を持つダッシュ「――」やコロン、セミコロンが非常
  に多く、これも英文を読み難くしている
が、短時間で処理しなけれ
  ばならない以上、余り拘らない事。

  ・岩手医科大学に限った事ではないが、岩手医科大学でも毎年出題さ
  れる「倒置」表現には十分に復習しておく
事。

  03年度:Upon nursing proper, under scientific heads, physicians or
          surgeons, must (      ) partly, perhaps
mainly, whether nature
          succeeds or (      ) in her attempts to cure by sickness.

                , here (     ) the answer to the question of (    ) people in our
          culture try so rarely to learn this art,