■ティーチャーやぎぬまの「英語のツボ」■
    
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第22回:〔禁忌語に注意〕 
「言葉のマナーだよ『 politically correct 』は」 その (1)


私達がコミュニケーッションの手段として、言葉を使う時に最も注意しなければならないのが、この「 politically correct 」の問題です。


 「 politically correct 」とは「 ( 表現・行動などが ) 差別偏見のない、道徳的な観点から適切である」という意味であり、特に公の場で言語をコミュニケーッションの手段として用いる時には、マイナーグループに対する偏見や性差別を暗示するような言葉は、一切「禁忌語」として、使用することが出来ません。


・読者の皆様方も、 stewardess 「スチュワーデス」は、 -ess の部分が女性を意味するからという理由で遥か昔に死語となり、現在では flight attendant が使われている事は既にご存知の事と思います。同様の例を幾つか挙げてみましょう。


Miss, Mrs. → Ms. ([ 既婚・未婚に関わらず女性に対する敬称として ] 〜さん )policeman → police officer ( 警察官 )
fireman → firefighter ( 消防士 )
chairman → chairperson ( 議長 )


・上記の 4 語は最も知られている語ですが、その他としては、身体的な面に関する語が多く見られます。

dumb ( おしの ) → orally-challenged, vocally-challenged ( 言葉の不自由な )
deaf ( つんぼの ) → hard of hearing, hearing impaired ( 聴覚障がいの )
blind ( 目くらの ) → visually handicapped, sight-impaired, vision impaired, visually-challenged ( 視覚障がいの )
crippled → physically handicapped, physically disabled,
physically-challenged ( 身体障がいの )


語句
orally :口頭で、口を使って、口述で
vocally :声に出して、口頭で
hard of hearing :耳の不自由な、耳の遠い
impaired :健康を害した、障害のある}
visually :視覚の
sight, vision :視覚
physically :身体的な


・上記の例は全て、身体的に関連する語ですが、 handicapped という語自体も politically correct ではないとして、嫌う方もいらっしゃいます。そのような状況から最近は「〜 - challenged 」という表現が好まれるようになって来ました。


・その他の例として、身体的、知的に障害をお持ちのお子様を預かる公立学校を「養護学校」 (= schools for physically disabled or mentally retarded children) という表現を挙げておきましょう。 politically correct に関する用語は語彙が難しく、初めて見た単語もあるかもしれませんが、徐々に慣れて行って下さい。 


・次回は、英語レベルでは全く問題ないものの、日本語として politically correct の面から使われなくなった言葉や、今回扱わなかった言葉に関して見ていきましょう。


『ティーチャーやぎぬまの英語のツボ』では毎回、かゆいところに手が届く、これぞ英語のツボ!な事柄を紹介しています。