center と middle の違いも図示すれば基本的違いも簡単に解るでしょう。
それでは例文を見ていきましょう。
(1) Please draw a line between the (center, middle) of this circle
and any point on its circumference.
( この円の中心と円周上の任意の点の間に線を引いて下さい。 )
語句
circle : 円
cf. 半円: half circle, semicircle 楕円: ellipse, oval
(2) Tokyo is the political and economic (center, middle) in
Asia.
( 東京はアジアに於ける政治経済の中心地である。)
(3) Kabukicho is the famous amusement (center, middle) of Tokyo.
( 歌舞伎町は東京の有名な歓楽街だ。 )
語句
amusement : 娯楽 動詞形
amuse
(4) the (center, middle) point of this line
( この線の中点 )
(5)My mother died in her (center, middle) forties.
( 私の母は、 40
代半ばに他界した。 )
語句
amusement : 娯楽 動詞形
amuse
(6)I left the classroom in the (center, middle) of his lecture.
( 私は彼の講義の最中に中座して、教室を出た。 )
center は「何処からも等距離にある中心点」が基本的な意味ですので、図形的には将に円や球の中心を表します。更に産業、行政、交通などが集中している場所を含意し、「大阪は商業の中心地である」等の表現の「中心地」は当然、 center が用いられます。
従って、(1)の「円の中心」、(2)及び(3)の「政治経済の中心、娯楽の中心=歓楽街」では center が回答になります。
歌舞伎町といえば、雑居ビル、風俗産業、犯罪等の暗いイメージが付きまとう言葉ばかり連想されますが、これらの用語に就いても、機会がありましたら徐々に触れていきたいと思います。
それに対して、 middle は 2 次元的、図形的には「両端、両側、両境界線から最も遠い場所に位置する」というのが原義ですので、(4)の「この線の中点」は「線分の両端から一番遠い点」という意味であり、 middle を用います。また、「ある時間的スパンにおける中ごろ」という意味でも middle が使われるため、「 40 歳代半ば」「講義の半ば」は共に middle で表現されます。
次回は「発展編」として、更に高度な例文に接しながら、 center, middle の真髄に触れて行きましょう。