■ティーチャー柳沼の「英語のツボ」■
  Bilingual 英語への道:やぎさんの
 Native 英語講座

第17回:close とshut、あなたはドアをどう閉める.
      close, shut の基本的な違いとは

「光陰矢の如し〔 光陰如矢〕 」という諺がありますが、このコーナーもリニューアルされて早くも 17 回目を迎えました。単なる四方山話 ( よもやまばなし ) に終始するのではなく、本格的に英語を勉強したいと言う読者の要望に応える為に、今後とも詳細な文法的説明と共に、生き生きとした例文をお届けしたいと考えております。

次の例文を見て、 close , shut のどちらを選ぶか考えてみましょう。なお「動詞の変化形」は “close, closed, closed, closing” 及び “shut, shut, shut, shutting” であることを確認して下さい。

(1) He (closed, shut) the door. ( 彼はそのドアを閉めた。 )

(2) He (closed, shut) the factory ( 彼はその工場を閉鎖した。 )

(3) The road is (closed, shut) to traffic in both directions due to construction work.
( その道路は工事の為に、両方向とも通行止めになっている。 )

語句
in both directions : 双方向とも、両方向とも  Cf. direction : 方向
due to 〜: 〜のために〔原因・理由を表す〕
= because of, owing to, on account of, thanks to がある

(4) I managed to (close, shut) the deal with him.
( 私は何とか彼との商談をまとめることが出来た。 )

語句
manage to : 何とか〜する

(5) The professor (closed, shut) his lecture with the explanation of this theory unfinished.
( 教授はその理論の説明が終らないまま、講義を終えた。 )

語句
with X Y:「X が Y の状態で」が基本的意味   
X=the explanation of this theory (この理論の説明)
Y=unfinished (終了していない)

hut, close の基本的な意味の違いを、上記の例文を見ながら考えていきましょう。

close , shut は共に「閉める」という意味では大きな違いはなく、(1) (2) 両方共 closed / shut どちらも正解になります。但し語感としては、 shut が 「バタン」と閉める と言うイメージが強い語であるのに対し、 close はもう少し上品に響く語です。また close shut と異なり「閉めた後の終了状態」にも焦点が当てられている語です。従って、 closed を選択すると (1)では「ドアが閉められ、現在ではドアに隙間がない」、(2)では「工場が閉鎖され現在は稼動していない」と言う付加的なニュアンスを伴います。

(3)の「道路が閉鎖されている」と言う意味では closed のみで shut は不可です。

(4)の「〜と商談をまとめる / 終える」は close the deal with 〜と言います。

(5)の「講義を終える」も close one's lecture と close を用います。

このように見ていきますと、 shut の方が 「物理性」が強く 、 close の方が 「比喩的」 であると言えましょう。従って、「閉める、終る、閉鎖する」の意味で shut が使えるのは、ドアや窓、そして店や工場までということが言えます。道路の閉鎖、商談の成立、講義の終了は全て close を用いて表現すると言うことになります。上記の例文では扱っていませんが、「帳簿を締める、講座を解約する」も close an account と、 close を用います。

 

close, shut の基本的な意味の違いを確認しましょう。

shut : 「物理性」の強い語で、瞬間的な動きに焦点がある語。

close : shut よりも上品で「比喩的」な語であり、閉められた後の状態も含意する語。


現在まで一つのテーマにつき 2 回ずつ掲載して来ましたが、今回は 1 回で終了します。読者の皆さんも、じっくりと「ティーチャー柳沼の英語のツボ」を読み続けて下さいね。やはり「継続は力なり」です。それではまた次回お会いしましょう。
『ティーチャー柳沼の英語のツボ』では毎回、かゆいところに手が届く、これぞ英語のツボ!な事柄を紹介しています。