■ティーチャー柳沼の「英語のツボ」■
  Bilingual 英語への道:やぎさんのNative 英語講座

第20回: master のあれこれ
「英語をマスターするぞ」「本当に出来るの?」

                                                  

 ・次に日本語を英訳してみましょう。

(1) 私は2〜3年間で英語をマスターしようと決意したところです。

  → ( ) I have just decided to master English in a few years.

  → ( ) I have just made up my mind to master English in a couple of years.

 

・ master という語は、名詞では「主人、飼い主、校長、師匠、達人、名人、…」、動詞では「〜を支配する / 征服する、〜に精通する、…」の意味がありますが、素人の人間があることを「マスターする」というのは驚くべき事であり、 master には常に「絶対性、完全性」が要求されると考えて下さい。

従って、 私達が簡単に口に出す傾向にある「英語をマスターする」という類の表現をnative speakers が聞くと、日本人はかなり傲慢ではないかと思うに違いありません。上記の例文のように「外国語を習得する」という意味では、 learn が最も適当でしょう。

 

(1) 私は2〜3年間で英語をマスターしようと決意したところです。

→ ( ◯ ) I have just decided to learn English in a few years.
→ ( ◯ ) I have just made up my mind to learn English in a couple of years.

 

・ちなみに learn は「 ( 自分自身の努力で ) 〜を身につける、習得する」という意味であり、単に「勉強する」という行為にしか言及しない「 study 」とは区別して下さい。

 

(2) 私は英語を6年間一生懸命勉強したが、全くものにならなかった。

  → I studied English very hard for six years, but I could not learn it at all.

 

・それでは、日本語の「マスター」に相当する英語表現にはどのようなものがあるか、例を見ていきましょう。

 

(3) 〔アメリカでの 1 年間の留学予定で、現地での生活を始めたばかりの友人からの
   電話で〕

  「 1 年間で英語をマスター出来るとは思っていないけれど、流暢に話せたらいいな
   とは思っているよ。」

  → “I don't think I can master English in a year, but I hope I (will) speak it
    fluently.”

 

(4) 〔 (3) と同じ条件で〕「 1 年間で英語をマスター出来るとは思っていないけれど、う
   まくなれたらいいなとは思っているよ。」

  → “I don't think I can master English in a year, but I hope I (will) make good
    progress.”

・毎日バイリンガル・ネット・ニュースにアクセスし、英語の勉強に励んでいらっしゃる読者の方々も、「悟り」の領域である master までは届かずとも、地道に study することに励めば必ず learn することが出来ますので、「石の上にも 3 年」でお互いに頑張っていきましょう。

『ティーチャー柳沼の英語のツボ』では毎回、かゆいところに手が届く、これぞ英語のツボ!な事柄を紹介しています。